●適正就学があるんです
こんにちは、子育て心理学協会 東ちひろです。
私が教育委員会に勤務していた時の役職は「教育相談総括指導員」って固い名前の役職でした。
とにかく全市の中で「相談」と名の付くものは全部私の仕事でした。
「教育相談」「就学相談」も含みます。
でね、この時期は小学校の就学前検診がありますよね。
その後は、その結果を元に就学指導委員会って言うのを、私が開きました。(←担当者)
その就学指導委員会では、通級判定、特別支援学級判定、特別支援学校判定が決められます。
ただね、どの判定に決まっても、その教室に行きたくない方がいらっしゃいます。
その頃の私は、本来のお子さんのチカラよりも上目の教室で学べるといいのになと思っていました。
まあ、保護者も喜ばれますしね。
そんな想いで、就学相談をしていると、とある特別支援学校の校長先生にこんなことを言われました。
「それは、適正就学ではありませんね」
その時の私は、ガーーん!と頭を一撃された感じです。
いい人ぶって、子どものチカラよりも上の学校に進ませることが善だと感じていたからです。
でもね、適正就学でない場合は、入った後に子どもが環境に適応しなくなります。
また、環境さえよければ本人の努力次第で学力がつくところを、適正な教室で学んでいないと力がつかないんです。
それを保護者の方に納得いただくために、何回保育園に足を運んだかわかりません。
特別支援学級と普通級の両方に在籍するお子さんがいるとします。
大人の世界で勝手に「この子は、算数と国語は支援級、その他は普通級にしましょう」と決めます。
つまり、このくらいが子どもに負担がないと判断するのです。
でもね、子どもは自分の居心地がいい教室に長居するのです。
それは、「子ども自らが体感的に自分に適した環境を選択している」と言えます。
そうやって、自分に一番フィットする学級に在籍するようになります。