「そんなことやって…

言うこと聞かないと

 しんちゃんは、小さいころから、ママになにかと、言われてきた言葉があります。
「早く寝ないと、お化けが来るよ」
「早くしないと、お化けが現れるよ」
「早く食べないと、鬼がやってくるよ」
「そんなことやっていると、怖い人がやってくるよ」
 ふだんから、しんちゃんは、動きがモタモタしてゆっくりしているので、ママはじれったいのでしょう。
そして、ママがしんちゃんを早く動かしたいので、いろいろ考えた結果なのでしょうか。
そういう時には、しんちゃんが、嫌がったり怖がったりするものを、登場させるのです。

 

お化けがいると思ったのは

しんちゃんは、お話を聞くのが好きで、小さいころから、絵本の読み聞かせが大好きだったのです。
鬼が登場する昔話で、鬼が登場するときには、鬼がやっつけられるところを際立たせるために、鬼の怖さを迫真の演技をします。
その声色はさぞかししんちゃんにはびっくりし怖かったことでしょう。
その度に、しんちゃんは泣き出してしまっていたほどでした。
しんちゃんはヒーロー戦隊もののテレビも好きです。
そのときの悪役をやっつけて、格好いい気分に浸ることも多いです。
夢と現実の区別がつかない年ごろでもあります。

 

ママのお化け

ママが声色で、怖いように振舞えば、そのように思いこんでしまいます。
「おーおーおー、食べちゃうぞぉー」
「悪い子はいないかぁ、見つけて食べるぞ」
それだけで、恐れおののいて、布団にもぐります。
ママも面白がって、何度も何度もします・
「ママの言うことを聞かない悪い子はいないかぁ」

 

暗がりが怖い

 また、暗い夜道を、ママより先にどんどん歩いて行ってしまっていた時のことです。
ママは、ママのそばを離れてどんどん歩いて行ってしまうしんちゃんを近くで歩かせるために、言ったのでした。
「あっ、あそこに、怖いお化けがいるよ」
「ママと一緒にいないと、お化けが襲ってくるよ」
暗がりには、何かがいるように見えたり、柳などの木々が風で揺らぐだけでも、不気味な感じです。
だから、「お化け」で理由づけされると、まさに、「お化け」がいるように見えてしまいます。
鬼太郎や妖怪ウヲッチなどのキャラクターのお化けなら、親しみがあるのかもしれませんが、暗闇=お化けであったり、夜=お化けであったりするのです。
「あっ、あそこ」
と、ママが暗闇で声を出すだけで、しんちゃんが、ママにしがみついてきます。

 

家の中でも怖い

 もちろん、家でも、夜になると、困ったことになります。
 明るい部屋から、暗い廊下に出るのも、一人ではできません。
もちろん、トイレも明かりがついていても、一人で行くことができません。
「そばにいてね。ママ」
「どこにも行かないでね」
「トイレの扉を開けていて、ぜったいに見えるところにいてね」
また、寝るときも、部屋の明かりを消して寝ることどころか、一人になってしまうと無理です。
「しんちゃんも大きくなったんだから、一人で寝るようになるといいんだけどね」
「だって、お化け来たら、怖いもん」
「鬼が来て、ボク、食べられたら嫌だもん」
ママの都合で、言ってきたことが、裏目に出ているようです。
もう、一人ぼっちでいることが不安で仕方ありません。
一人で留守番も、一人で買い物も怖くてできなくなってしまいました。

 

「鬼」「お化け」で言うこと聞くのか

大好きなママが言っていることだから
「お化け」や「鬼」は現実にいるんでしょうか。
「幽霊」はいるという人がいるかもしれませんね。
ママが言うと、子どもにとっては、100%疑いなく信じます。
テレビの世界を現実と区別がつかない年ごろでもあるのですから。
大好きなママが話す内容に嘘があるなんて思うわけがありません。
ママが
「お化けがいるよ」
「鬼がやってくるよ」
と言えば、そう信じ込んでしまうのです。
不安を駆り立てて、できることをできなくしていることになります。

 

「鬼」「お化け」で言うこと聞くのか

 「鬼」や「お化け」を登場させると、子どもは言うことを聞くのでしょうか。
 「夜道は危ないから、一緒に歩こう」
は、すぐに聞けるでしょう。
 しかし、早く寝るとか、言うことを聞くことは、どうでしょうか。
 かえって面倒くさいことにはなりませんか。
 子どもは、お化けに怯えて、興奮状態になり、添い寝していても、泣きじゃくったり、夜泣きしたりして、いつもより寝る時間が遅くなるでしょう。
 言うことを聞くかどうかについても、その場については言うことを聞くかもしれません。
 しかし、なぜそのことを聞くといいのかを、学習できていませんので、残念ながら、単発的にママのその時の言うことが聞けるだけでしょう。
 

ある意味「脅迫」

 「言うこと聞かないと、お化けが出るぞ」
 子どもは、ママがお化けを呼び出すスキルを持っているとは思いません。
 では、ここから、子どもが、身に付けることはどういうことでしょうか。
 人が言っていることを言うことを聞かないと、自分の身が危ないという危機管理を学びます。
それは、学ぶ危機管理としてはいいのでしょうが、いつもまわりの顔色をうかがいながら、慎重に過ごしていく子どもになっていくのでしょう。
それを、ママから強いられるのです。
幼い時期に徹底的にその気持ちを植え付けられます。
ある意味「脅迫」になっていませんか。
ママが意識していないだけに、ママがある悪気がないだけに、子育てを振り返ることはありません。

 

ココロ貯金でいうと

精神的な「脅迫」は、からだにも支障があります。
つまり、ココロ貯金のダダ洩れ状態を貯金箱の底に作り出しているのです。
早く空いている部分を補修しないといけません。
ためてもためても、もれていいます。
新しいことを始めるのに、一人でやることが不安で仕方ありません。
かといって、誰かに頼ってやっていくことも難しいようです。
救いは、ママのことが大好きなことです。
そこを、使いましょう。
少しでも、貯金箱の底の穴を防ぐにはどうするか。
我が子を、見えないもので、脅迫しないことです。
見えないものほど恐怖をわき起こすものはありませんし、見えないだけに、いろいろ発展していきます。
「〇〇しないと、お化けが来るよ」
と、駆け引きしないことです。
それでも、マイナスのものはマイナス状態です。

 

子どもへの注文の仕方

 それでは、お化けや鬼にたよらずに、子どもに何かをやってもらったり、ママの言うことを聞いてもらったりするにはどうしたらいいでしょうか。
 それは、期待しないI(アイ)メッセージです。
「ママは、今から寝てくれるとうれしいなぁ」
「ママは、一緒に歌いながら歩いてくれると楽しいんだけどなぁ」
「ママは、お部屋を片付けてくれると嬉しいな。ヨーイドンで、一緒に、競争して片付けようか」
 こうやって、ほかの何かのせいにしたり、ほかの何かの権威にたよらずに、自分自身の気持ちから、子どもを一人の個性として、たのんでみましょう。
 お子さんに親が頼むという行為は、子どもより低い立場になっている気がして、プライドが許さない方があるかもしれません。
しかし、それは違います。
 親であっても、目上の人であるだけに、子どもは、自分が大事にされていることを自覚するのです。
 また、自分がこれから生きていく上での大事なこと「まわりの人にたよる」ことを学んでいきます。
 親の姿をまじかで感じながら、自分のまわりとのかかわり方を知っていくんですね。
それにしても、お化けや鬼に頼ることの弊害は結構大きくなる前まで続きます。
気を付けましょう。

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不登校の子を持つ子…

学校に乗り込む

「うちのゆうが行けなくなったのは、学校のせいだ」
「だいたい、うちのゆうが休んでいても、何の心配もしていない」
「学校が嫌だとゆうは言っているから、学校にいけない原因があるんだ」
「きっと、学校でいじめられているのに違いない」
 1ヵ月も学校に行けていないゆうくんが、ママとして考えることをいろいろしてみましたが、何の効果もなくて、もうどうしていいかわからずにいます。
 ゆうくんママは、自分でやれるだけのことはしたと思っています。
 もう、ゆうくんママが思いつくことはなくなっていまいました。
 そこで、ママはゆう君に聞いたのです。
 「なんで、学校行かないの?」
 「・・・」
 「学校で嫌なことあるんでしょ」
 「・・・」
 「何が嫌なの?」
 「・・・」
 「勉強?」
 「・・・」
 「先生?」
 「・・・」
 「友達?」
 「・・・」
 「学校でいじめられているの?」
 「うるさい」
 そう言って、ゆう君は、泣き出してしまいました。
 <やっぱり、私の思った通りだったわ。>
<ゆうは、学校でいじめられていて、それが原因で学校に行けなくなったんだ>
<学校でのいじめが原因だから、いじめの話をしたときに、「うるさい」と言って急に泣き出したんだわ>

ゆうが不登校になった原因は

 「ゆうをいじめている子に謝ってもらうからね」
 「そして、いじめがあっても知らないふりをしている担任の先生にも文句を言ってくるからね」
 そう言って、ゆう君ママは学校に向かうのでした。
 ゆう君は、ママに何か言いたげに握りこぶしを固く作り、じっと目を開いたままうつむいています。
 「ピンポーン」
 「5年生のゆうの母親ですが、担任の先生に言いたいことがあるので会わせてください」
 その時間にいた事務官が玄関まで出てきました。
 「担任の先生に話があるっていったじゃない。担任の先生はどうしてここに来ないの」
 「今、授業をしていまして教室にいるんです」
 「うちのゆうのこと、少しも、心配してないんでしょ」
 「私が、わざわざ学校に来ているというのに、それだけゆうのこと軽く考えているんでしょ」
 「ゆうは、学校でいじめられているんですよ」
「いじめがあることも学校は隠すのですか」
 「まずは、教頭がお話をお聞きしますので、お入り願います」
 「もういい、そんなつもりなら、教育委員会に訴えるから」
 そう怒りを露わにして、ゆう君ママは家に戻りました。

 

相談できる人がまわりにいない

 ゆう君ママは、まわりに相談できる人が、いないのです。
パパは、
「ゆうのことは、おまえに任せているから」と言って、全部任せきり。
たまに、
「パパからも、ゆうに何とか言ってやってよ。私、ゆうが学校に行かないのを見ていると、一日中イライラして、泣きたくなるし、死にたくなる」
それを聞くと、パパも何とかしないと思います。そして、
「ゆう!おまえ、なぜ学校に行かんのか。ママも困っているぞ。ママはお前を見るたびに、死にたくなるほど苦しいと言ってるんだ」
「なぜ、お前が学校行かない理由で、パパが、ママに叱られんといかんのか」
「ゆう、全部お前のせいだ」
全然です。
実家の母に相談すると、
「あなたが、甘く育ててきたツケだ」
と、これまでの子育てを責められます。
同じマンションに住むママ友には、相談しにくい部分があります。
同じ学年の子を持つママ友が気をつかって、うちの家まで、何度も迎えに来てくれていました。
最初は、何度か一緒に登校したことがありました。
ところが、途中から、「行きたくない」が続き、ママ友の同級生に待ってもらっている間に、遅刻しそうになることが何度もあり、遠慮して、「もう迎えに来なくていいから。遅刻すると先生に叱られるでしょ」って、ママ友の善意を断ってしまったのです。
その後も、ママ友が心配して声をかけると、ゆう君の現在の様子に責任を感じて、「大丈夫」って、心にもないことを言ってしまう。
次第に、ママ友がチラッと見えたら、それを避けて遠回りをするようになってしまったのです。
結局、誰にも相談することができない自分となってしまっています。

 

いろいろな解決できる問題点

一つ一つのゆうママの言葉や態度に、問題を感じられることでしょう。
今回は、ゆう君のために、「学校とどのように付き合うか」について書きます。学校との付き合い方
肝心なことは、学校を敵にしないことです。
味方になるようにすることです。
その中で、学校にしてほしいことを要望として主張するのです。
これはクレーマーではありません。
学校と協力して、ゆう君が登校に向かうように、公的にアシストする義務があると考え、ママの負担を学校に「おすそ分け」すると思えばいいのです。
ママが自分だけで負担すると思わないことです。
ママとしては、ゆう君が他の子と同じように、学校に行ってほしいという願いはあるでしょう。
しかし、ママがあがけばあがくほど、深い闇にはまっていくのは、前述のストーリーのとおりです。
ゆうママが、学校に話に行くという「クレーム」の態度が、ゆう君の先にマイナスになります。
じゃあ、どのように学校と付き合っていくのがよいのでしょうか。
 その一般的な方法を、順に説明していきます。
 まず、自分の子どもの情報収集をします。不登校の場合には、情報収集が困難な場合が多いです。
 ママとの関係がよい場合には、ママから誘導質問をせずに、じっくり話すことを聞くことで、情報取集ができるでしょう。
 決して、ママの想像で誘導しないでくださいね。
 「学校で嫌なことがあるの」
とか
 「学校でいじめられているの」
とか聞けば、
自分で学校にいけない理由を説明できないゆう君はママの選択肢で近そうな理由で「うん」といったり、ママの理解してくれない不満で泣き出してしまうこともあるでしょう。
誘導しないことです。
ゆう君の気持ちを、ゆう君に応じて待ってきいてあげることです。
話せるときに話せるだけでいいのです。
催促しないことです。
ママがココロ貯金を貯めると、ゆう君のココロ貯金もたまって、話せるようになります。
 不登校のゆう君が、ママに気持ちが話せるような関係になっていないことなどで情報が集まらない時でも、学校で相談することができます。
 つまり、「学校に話に行く」のではなく、「学校に相談に行く」では、解決の方向も変わってくるのです。
 「話に行く」というスタンスでは、学校からは、ママクレーマーがやってきたということで、その場しのぎの対応になることが多いです。
「相談に行く」であれば、学校が気にかけながら、継続的に卒業まで責任をもって、お付き合いしていくことができます。
情報収集できていなくてもいいのです。
学校に相談するというスタンスであれば情報がなくても大丈夫なのです。

学校への相談の仕方

ゆう君の情報がなくてもいいのです。
まず、学校に電話します。
時間は、授業時間を気にせずに、自分の気分よく話が出きる時間がいいでしょう。
つまり、学校の先生の勤務時間帯の8時15分ごろから、16時40分ごろまでの時間であれば、ママの都合でいつでもいいのです。
次に、誰に相談するといいのか、ということです
小学校でも、中学校でも、相談できるのは、教頭先生でしょう。中学校では、学年主任の先生が教頭先生の前に面談のアポを取るとよいでしょう
「〇年〇組の松本裕の母ですが、教頭先生にうちの子どもの不登校について、ご相談があるのですが、代わっていただけますか」
いらっしゃらいときには、後程おかけすると話して、電話を切ります。
たいていの場合は、この電話で、次の電話までの間に、教頭先生は、学級担任などからゆう君の情報収集をしています。
もし、情報収集していなくても、「教頭先生に、お会いして相談がしたい」と言えば、
さらに学校での情報収集をしておいてくれます。
さらに、教頭先生から、どの担当者が一番的確にアドバイスできるのか調べておいてくれるはずです。
教頭先生に電話連絡が取れたら、
「学校に伺って、子どもについて相談したいのですが、お忙しいと思いますが、いつなら時間をとっていただけますか」
と相談の日程を決めてしまいましょう。
そして、面談日をむかえます。

 

面談日では

教頭先生だけでなく、学級担任も同席してくれることもあります。
ここでは、教頭先生の質問に従って話せましょう。
毎日のゆう君の様子や大変さを話すとよいでしょう。
ママの大変さや苦しさを話しましょう。
何か解決方法に向かうことを考えずに、思っていることは
「・・・と思いう」
とか
想像であれば、
「私が想像するのに、・・・」
と言いながら、話すと、
ママの考え方や子どもとの関係も察してもらえます。
普段から思っている気持ちを話せばいいのです。
学校への要望や不満についても、教頭先生の誘導に従って、話せばいいです。
誘導に従えば、言わされたわけですので。クレーマーとはなりません。
うちの子どもを一緒に考えてくださいという気持ちを根底に持っていれば、
「次にも相談に来ていいですか」
という言葉もいいやすでしょう。
きっと次回は、教頭先生だけでなく、スクールカウンセラーや公的な施設のカウンセラーを紹介してもらえるでしょう。

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不登校の子どもを育…

こうちゃん!朝だよ

「こうちゃん、起きてる?」

「・・・・」

「こうちゃん、朝だよ」

そういって、こうちゃんママは部屋に入り、ベッドまで近づきます。

「まだ、ふとんかぶってるの」

と言って、いつものように、ふとんを強引にはがそうとします。

 こうちゃんは、ふとんをはがされないように必死にふとんにしがみついてもぐっています。すごい力です。

こうちゃんは、からだが弱いというより、自分の好きな時に食事をとり、コーラやお菓子などの間食も多いため、大きなからだに成長しています。

ただ、運動をする機会がないので、筋肉質ではありません。それでもママの力と比べても引けは取りません。
ましてや、負けるわけはいかないのです。
学校に行かなくちゃいけないというより、ママの言うことを聞けないというより、目の前の自分の気持ちに反することに精一杯の抵抗でしょう。

 

ウザイ!あっち行け!

  ママは、あきらめます。

抵抗するかけ布団を離します。

そして、言葉で説得しようとします。

「いつになったら、学校に行くの」

「・・・」

「ゆうべ、明日は学校に行くって言ってたじゃない」

「うるさい」

「はやく着替えて学校に行く用意しなさい」

「ウザイ!」

「ママは知らないからね」

「出てけ!」

「自分で学校に電話しとくんだよ」

 

大好きだったこうちゃんをこんなにしたのは

こうして、ママはこうちゃんを気にかけながら、家事を続けます。

もちろん、こうちゃんが学校に自分で電話をかけるわけはありません。そんなことはわかっています。

 ママは、考えます。

(いつになったら、こうちゃんは学校に行くようになるのだろう)

(私の育て方が悪かったのだろうか)

(何が原因で、学校にいかないんだろう)

(学校でのトラブルがあってそれが原因に違いない。)

そう思いたい。だって、学校が休みの日は、ふつうに朝起きるし、一緒に買い物行くって誘うと、一緒に来て外出するのは嫌がっていないから。そして、小さいころあんなにやさしくてママ思いだったので、今、私が話しかけても、出てけとかうざいとかいうんだもの。

 学校で嫌なことがあるのに違いない。

 原因は、友達かなあ。学校でいじめられているんじゃあないのかなあ。

 そのあたりの真偽を学校の先生にきいてやろう。

決して、学校だけのが原因ではありません。

いろいろなことが重なってこうなっているのです。

一つ原因を探ってそれが解決の方向に向かっても、すぐには好転できるとは限りません。

休んでいるうちに行けない理由が増え複雑化しているのですから。

行けない理由を本人に聞いてみると、聞いた内容に少しは関わっているんで、「そう」と理由を答えてしまうことも多いです。

だから、肝心なのは、本人の心の状態とともに、それにかかわっているママの心の状態を穏やかにすることから始めましょう。

 

不登校傾向の子どもを何か働きかける前にママがすること

 

 はっきり言います。

 目の前にいる不登校傾向の子どもにかかわりすぎると子どもの変化が逆効果となります。

 気にはするけど、子どもの成長を信じてそれに任せることです。

 不登校傾向の子どもに、あれこれ言ったりやったり、強引に動かそうとすると、強硬に反発し、力を発揮した人に対して、心の傷を負うことが多いです。

 決して、その人が心配してくれているとは、すぐには思わないのです。

 子どもは、感覚的に、その人を嫌な人とか、自分の敵だとさえ思うのです。

 子育て心理学協会では、ママ自身のココロを変えることをお勧めしています。

 

働きかけることはいっぱいあるけど

 

 アプローチの仕方は一つではありません。

 いくつもありますし、子ども一人一人の個性や特性によっても、対応の仕方や反応も違ってきます。

 だからこそ、試行錯誤で、あれこれ試す方法も考えられるわけですが、子どもは実験道具でもありません。

 しかも、その実験の一つが子どもの心に致命的な打撃を与えてしまったとしたら、取返しようがないわけです。

 他人は、子どもであっても、考え方や行動を変えにくいものです。

 ただし、子どもは、小さいころからのママとの信頼関係により、大きく影響を受けてはいます。

 だからこそ、かわいい我が子に、とやかく言いたいし、こうなってほしいという願いに向かって、苦労も惜しまず、自分のできることを思いっきりぶつけてしまうのでしょう。

不登校傾向の子どもをもつママにありがちなのは、ママと子どもの関係が、いったん、こじれるとどこまでもこじれていくのです。

ママの子どもに対するイライラは、当初の我が子へのほかの子と同じように学校に行ってほしいという願いから、

「なぜ私の言うことが聞けないの、聞いてくれないの」

 というママ自身を責めることがもとになっています。

 

ママ自身の気持ちをコントロールすることから

 

 そんなとき、ママはどうすればいいのでしょうか。

子育て心理学では、ママ自身の気持ちをコントールする方法をお教えしています。

それは、ママ自身がもっているママのココロ貯金を貯めることです。

ママのココロ貯金がたまることで、我が子へに余裕をもって接することができます。

あたたかい言葉をかけることができます。

そして、ママのココロ貯金がたまり始めると、我が子のココロ貯金もたまっていくようになります。

その中で、お子さんの様子も変化して、登校意欲もうまれることもあります。

どちらにしても、ママができることは、自分自身のココロ貯金をためることです。

ココロ貯金をもらさないことです。

子どもの布団を強硬にひっぱがしたり、子どもが一番触れられたくない約束を持ち出してそれをたてに脅迫したり(子どもはそうとらえる)することは、

子どもの心の反発を生み出し、そのことで、ママのココロ貯金もお子さんのココロ貯金も一気にダダもれということになります。

 

北風と太陽

イソップ童話に「北風と太陽」というお話があります。

北風と太陽のどちらが強いか力比べに、目の前にいた旅人のコートを脱がせた方が勝ちというものでした。

北風は強い風を吹かせます。すると、旅人は冷たく強い風に、寒さに耐えようと、余計にコートを強く着込んでしまいます。次の太陽は、ポカポカ暖かく優しい日差しを旅人に照らします。

すると、旅人は、身も心も気持ちよく温かくなって、コートを脱いだのです。

ちょうど、子どもは、このお話の旅人で、ママは北風でなく太陽になってもらいたいのです。

北風ママが太陽ママになるには、ママ自身がココロ貯金をためることです。

自分からまわりの見え方をコントロールすることで、まわりへの働き方が変わてくるのです。

 行動を変えるには、心の持ち方を変えることなのです。

 

好転した笑顔ママの体験談

 あるママの経験談です。

子育て心理学のココロ貯金を知って、子どもより、まず自分のココロ貯金を貯めることに心がけました。

すると、みるみる子どもの行動が好転してきたのです。

私がココロ貯金を貯めていった結果、

今まで気になりすぎていた子どものことが強く気にならずに過ごせるようになりました。

「いつになったら、学校に行くの!」

「学校に行けるような気持になったら行ってね。門まででも一緒に行くからね」

と言えるようになりました。

朝なかなか起きなかった我が子が、自分で朝起きてきて(もちろん学校の始業時間は過ぎてはいますが)、「おはよう」というようになりました。

こんなときは、

「こうちゃん、おはよう。ゆっくり眠れた?今朝は何食べる?」

と聞ける余裕が出てきました。

強硬策で子どもにガミガミ対決していた自分が、おだやかに我が子に接するようになっている自分の変化にびっくりします。

子ども「ママ、最近優しくなったね。」と言います。

 

登校刺激を与えないとは?

登校刺激を与えないという親や学校の立場があります。

登校刺激を与えないとは、何もせずに、自分を何も変えずに、手出しをしないことではありません。

登校刺激を与えるとか与えないという以前に、

大事なのは、その子どもに接するまわりの大人が、子どもの個性や特性をふまえ、自らの成長を信じてあげることが必要です。

その中で、登校することがその子にとって必要であれば促す方法をスモールステップで接していくとよいでしょう。

決して我が子のことが気にならなかったわけではありません。

いつも気にはしていました。

その気のかけ方が変わったのです。

はたからは、子どもに関わりすぎないママになったように見えています。

ママのココロ貯金のため方とたまったうえでの子どもへの接し方のノウハウについては後の項でお伝えしていきます。

 

学校の先生にうまく相談する方法

学校の先生に相談する方法

学校の先生にうまく相談する方法にも、コツがあります。これは、自分の思っていることを話すというクレームに近くなると、学校の協力も得にくいものです。

お子さんもクレームを言うママを辟易として、ママから気持ちが離れていくことも多いようです。

逆効果ですね。

そのためにも、「学校に話す」ではなく「学校と相談し協力を乞う」という立場で進めるとよいでしょう。

いつ

だれに

どのように

何を

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