小学校高学年~高校3年生までの、ながーーい期間が思春期です。
まあ、長いです。その期間はおよそ8年間。ゾゾ~とする。
子どもが小さい時であれば、まだ親のチカラで子どもを押さえ込むことができます。
まあ、望ましくない方法ですがね。
それが、思春期に入ると「親が上」「子どもが下」とかいう考えが通用しなくなります。
(そもそも親が上でも子どもが下でもありません)
つまり、「思春期は今までの子育ての結果が出る時」なんです。
今までココロ貯金を貯める子育てをしていれば、
たとえ思春期だと言っても、さほど子どもは荒れません。
でも、今までのココロ貯金が少ないと、
「もう待てません!」「適切な関わりをしてくれ~」と訴えてくるのです。
本来であれば、思春期までに子どもの能力を高める子育て法を取り入れることはマストです。
とはいえ、それができないこともありますよね。
だから、子どもは戸籍上の親になったあなたをココロ貯金を貯められる
本当の親になれるまで待ってくれています。
結構子どもの方が寛容です。
無条件の愛情を親にくれています。
ただ、それには期限があります。
その期限は人によって違いますが、生まれてからおよそ10年間です。
そこまでは、子どもは親が成長するのを待ってくれています。
でも、10年間がタイムリミット。
「そろそろ期限が切れそうです」
「もう、期限が切れたよ」
ということをお知らせするために、子どもは荒れてくれます。
第二次反抗期の子どものこころの中には地雷が潜んでいます。
虫の居所が悪いというか
無視の居所が悪いというか
その日によって、怒りどころが違うのですよ。
(小学校高学年・中学校勤務で感じました)
昨日までは、同じ話題でもさほど
ひっからなかった子どもが
今日は、同じ内容でも目つきが違うのです。
「あ~、ごめん。地雷踏んだ?」
と私が聞くと
怒って「うん」という子ども。
(信頼関係がある場合です!)
そんな時は、すぐに謝ります。
言われていやなこともあるよね。誰だって。
そして、そのあとは・・・
「・・・・で、今日はどうする?」
と話題を切り替えます。
「なんで、そんなことで怒るの?」は禁句です。
ただいま、お年頃。
子どもがママに話したことは、すべて本当に思っていることとは限りません。
幼い子であれば、「ママ、キライ!」、
中学生になれば、「うるせー、ババア」ですかね。。。
少なくとも、何か不満があったこととは思いますが、
子どもは語彙が少ないので、不適切に言葉を使います。
ここで、子どものケンカを買ってはいけません。
とはいえ、なんでも受け入れることもできませんよね。
ママが家庭のサンドバック状態になってしまいます。
そんな時は、「キライはないよねー、ママ悲しいわ」とか、
「ババアは、ないよねー」と悲しんでいる、
嫌がっているとだけは、伝えておきます。
別段、お説教をする必要はありません。
「いやいや、親にキライ、ババアって言うこと自体が、許せないわー」って方は、
「人に、キライって言うことがダメなの」
「ババアって言うことがダメなの」と【行為を叱ります】。
何がダメな行為なのかを知らせるわけです。
ちなみに、私が中学校勤務の時だったら、
「まあ、ジジイじゃないけどさー、ババアもないでしょー」と返します。
要するに大人に相手にしてほしいけれど、
適切な方法がわからない末のことなので、無視するとさらに嫌がります。
子どもが思春期に差しかかると、親に生意気なことを言うようになります。
ただね、反抗も少々練習中ってところで、親にしたら「ツッコミどころ満載」です。
よく聞いていると、どう考えても子どもがおかしいってことのオンパレードです。
そんな時期ですが、親に認めてほしい気持ちは人一倍ですからややこしい、、、
だから、「目に見えたこと」「ちょっとした変化」「ねぎらい」
を言葉にして伝えてあげてくださいね。
「ごはん、終わったね」
「お風呂出た?」
「今日は寒かったね」
「荷物重そうだね」
「なんだかお疲れモードね」
「ゆうべは、よく寝た?」
こんな一見当たり前のような言葉ですが、子どもを見ていないと言えません。
おもいっきりほめなくても大丈夫です。
ひょっとしたら、反抗期女子も男子も、平気で「見るな」「来るな」
と言うかもしれません。
でも、その言葉の背後にある感情は「自分の存在を認めて欲しい」です。
だから、親は「目に見えたこと」「ちょっとした変化」「ねぎらい」
を言葉にして投げておきましょう。
反応が返ってこなくても、ちゃんと子どもは聞いています。
反応がないからと言って、無視をするとかえって関係が悪化しますよ。
このあたり、「お年頃」の子どもは難しいです。
子育ては子どもの成長に従ってバージョンアップさせねばいけません。
思春期の子どもは、親が強くでたときに、
泣いて謝る、反省するという行動をとりません。
これまで親が頭ごなしに言いたいことを言ったり、やったりしていた場合は、
これからは親への「反抗」というかたちで、子どもが「それは違う!」と訴えてきます。
思春期によくあるバトルのパターンがあります。
親は、子どもに反省の色が見られない、全く変化がないと感じた場合、
「言う事を聞かないなら家を出ていきなさい」
と排除するような言い方をしたり、
「あなたはダメな子ね」と人格を傷つける暴言を吐いたりします。
子どもが家を出たところで生活できないのがわかっていながら、
わが子だから何を言っても許されると勘違いをして、親のチカラを発動させて、
威圧的な言い方や子どもを排除するような言動をしてしまうのです。
この段階になってしまうと、子どものことを考えて言っているというよりも、
子どもの考えや行動を力ずくで変えてやろう、子どもにわからせてやろう、
親のほうが優位だぞ、という気持ちがむくむくと出てきます。
気がつくと子どもをしつけるのではなく、どちらが強いのかという
権力争いに発展してしまいます。
これが、思春期バトルとして親子でよく陥るパターンです。
本当はもっとよいやり方があるのかもしれないと思いながらも、
それがよくわからないと、より即効性があり、効果的に
子どもを変えられそうな手段として、どんどん大人の権力を使うようになってしまいます。
大人のチカラに素直に従う子どもは、思春期までの期間限定の幻想なのです。
そろそろ、子育てもバージョンアップが必要な時期に突入してきたのです。