お母さんが思春期の子どもにガミガミ言いたいときは
実はお母さんがとても困っているときでもあります。
何回言っても、子どもにわかってもらえず困ってしまい
ついつい大きな声を出してしまうのです。
そんなときは、お母さんが何をしてほしいのかを
具体的に伝えていきましょう!
家庭では、お母さんは困っているけど、子どもはちっとも
困っていないことがたくさんあります。
親子のあいだに温度差があるんですよね。
そんなときは、子どもにしてほしい具体的な行動をタイミングよく伝えます。
「いま、自分の部屋に行くのなら、洗濯物を持っていってね」
「部屋に行く前に、給食のおはしを出しておいてね」
と、このように言います。
コツは、子どもが何かに集中しているときではなく、
つぎの行動に移るときなどのタイミングを見計らって声をかけることです。
子どもは、ほかのことに気持ちが集中しているときは、親の話が心に残りません。
「いますぐにやりなさい!」と言われて、自分の作業を中断させられることをイヤがります。
だからといって親が何も言わないままだと、いつまでたっても
やらないままで終わります。
そのことが子どもにとって必要感がないからなんですよね。
子どもには必要感がないけれど、お母さんには必要感があるときは
子どもがやらないことを責めるよりも、タイミングよく具体的な行動を伝えましょう!
それでね、子どもは大人のうそやいい加減さを小さいことでも大きくとらえます。
親ができていないことを子どもに要求すれば、それだけでも子どもは反発したくなります。
子どもが悪い行動をしているときは、その行為そのものを
注意するという方法があります。
例えは、
「物を投げることがダメなの」
「朝食を食べないのがダメなのよ」
と言う言い方です。
「あなたはすぐに物を投げる!」
「あなたは起きるのが遅いから、朝食抜きになるのよ!」
と「あなた」を主語にした言い方は、子どもの立場からすると
自分を責められたと感じやすく、親が本当に言いたいことがまっすぐに伝わりません。
お母さんが本当に子どもに伝えたいことは、
物を投げることはよくない、または朝食抜きで出かけると元気が出ない
ということなのですから、そのことを伝えていきましょう。
まずは、子どもよりも先に親が自分の態度を改めることが大切です。
もちろん、全部ができなくても心がけようとする態度は必要ですよ。
第一次反抗期が目立たなかった子どもでも、その後の
親の対応がよかった場合は、第二次反抗期に突入しても
あまり反抗をしないこともあります。
反抗が全くないわけではありませんが、親が子どもの反抗を
じゅうぶんに受け入れて対応すると、激しい反抗にはなりません。
反抗期をあまりこじらせないのです。
第二次反抗期もさほど親の手を焼くことなく通過していきます。
でね、たとえ同性の女の子であっても、お母さんが自分自身で経験した反抗と
わが子の反抗は、全く同じ様子とはいえないのですよ。
十人十色です。そして、反抗の度合いもさまざまです。
じゃあ、反抗の度合いによってどんな違いがあるのでしょうか?
私の経験の範囲では、二~三歳の第一次反抗期が目立たなかった子どもは
そのぶん思春期に二倍返し、三倍返しに反抗する場合があります。
エネルギーは外と内に向けられます。
外に向けられたものが、親や学校に向けた反抗的な態度となって現れます。
一方、内に向けられたものが不登校や行き渋りとなって現れます。
「ココロ貯金箱」の観点では、幼いころから「ココロ貯金箱」があまり貯まっておらず、
「ちょっと見直してください」
「よく考えたら不満です」
「このままでは自分に自信がある大人になれません」
という心の状態にある場合、反抗という手段を使って訴えてくるんですよ。
わたしは、子どもへのかかわりは、幼いころのほうが子どもの変化が
早く現れると感じています。例えば、家を作る時には、基礎工事をした上に
家を建てなくては、いくら鉄骨の家を建てたからといってすぐに傾くのが目に見えています。
でもね、子育てに遅すぎることはないのです。
書店には「子育ては三歳までが大切」
「十歳までには子育ては決まる」
という本が並んでいます。
子どもが思春期になってからでは、手遅れだとしたら
小学校の高学年の先生や、中学校の先生は、すでに手遅れの子どもばかりを
相手していることになります。
いくらがんばっても子どもは変わらず、無駄なことをすることになってしいます。
大人が自分を変えたいと思い、コーチングやカウンセリングを受けても
なにも変わらないということになってしまいます。
そんなことはありません!
過去の子育てを悔やむよりも、いまできる一番いいと思うことを
やっていきましょう。
親子関係は、人間関係の一つのかたちです。
人間関係は、こちらのかかわり方が変われば、必然的に相手の反応も変わっていきます。
むしろ、何も変わらないものが難しいのです。
気がついたときが吉日です。
子どもをもつと、親心から
早めに子どもの失敗を回避させたいと思うようになります。
友達にやさしくしなさい
忘れ物に気をつけなさい
うるさくしていけません
どれも大切なことですが、私は、子どもが小さいときに
小さい失敗はさせた方がいいと思っています。
子どもが石につまづかないように
ママがキレイに道を掃いてしまうと
子どもは、ケガをする経験をしないまま大きくなります。
でも、
石を避けて通る力
つまずいて転けても、手をつくこと
痛い時に、誰かにSOSを言うこと
こんなことは、とっても大切な能力です。
石をママが避けてばかりでは身に付きません。
小さい頃に、小さい失敗をたくさんする
そして、
転け方、避け方、謝り方も学んだ方がいいのです。
大きい失敗になった時、困るよりはずっと大切。
親がフォローできる間にやっておきましょう。