人間は、動物の一種です。
だから、お母さんから大きなカミナリを落とされたと思うと
とっさに
逃げるか、隠れるか、ウソをつくか、反撃にかかります。
結構、動物的な反応をします。
子どもが親から強く言われると反発するのは、この反応のせいです。
自分が責められたと感じたら、とっさの判断で相手を
攻撃しようと思ったり逃げたり隠れたりします。
人間なので、いい訳やうそを言うこともあります。
とっさの反抗は、極めて動物的な反応になるんですよ。
私は、このことを知って以来、すぐに怒る人やいい訳をする人は、
自分を守ろうとしているのかもしれないと感じるようになりました。
このメカニズムがわかるようになると、こちらの気持ちもラクになりました♪
また、反抗期の子どもは、その日によって怒りを感じる対象が異なります。
昨日までは不満を言わなかったことにも、今日は怒りを感じることがあります。
私は、反抗期まっただなかの多くの子どもたちを見てきて
子どもたちの心の中にはいくつかの地雷があるのではないかと思うようになりました。
ガミガミ・クドクド・ネチネチと言われると、その地雷を踏んだがごとく、
すぐに子どもが怒り出してしまいます・・・
そして心の地雷は、日によって、無視の居所によって、その場所が日々変わりますから
昨日までは嫌がらなかったことでも、今日はご立腹ということになるんです!
極めて不安定で予測ができない状況にあるんですよ。
ちなみに子どもは、
「大きな声」と「強い口調」を怒られたと感じます。
お母さんやお父さんが「怒ってないよ~」
と思っても、声が大きかったり強い口調の場合は
もれなく、子どもは怒られたと感じてしまいます。
そんな時は
「お母さんは、そろそろやめたいんだけどね~」
「お母さんは、そろそろ晩ご飯の用意をしたいんだけどね~」
と「ママは・・・」を主語にします。
すると、こちらの言いたいことがまっすぐに伝わります。
思春期・反抗期の子どもが一番嫌がるのは、上から目線で指示・命令をされることです。
子どもが幼いときでも「大人が指示・命令する」→「子どもが行動する」
というパターンが繰り返されると、自分で考えて行動しなくなるんです。
さらに、親に言われたから行動するという指示待ち人間になっていきます。
親の指示を聞くことはできても、自分から行動できないので
いつまでたっても親は指示・命令を続けなければならなくなります。
「もう〇年生になったから、自分でしなさい」
とお母さんが言ったとしても、子どもができるように育っていなければ
いくつになってもできないままでしょう。
よく「自分が本当に困るようになれば、子どもはやるものよ」
と言われますが、子どもは親が思うほど困っていないことが多く
その結果、いつまでたっても何もしないということになってしまいます。
幼いころであれば、「お母さんに怒られるから」という理由で行動していた
子どもも、反抗期に入り始めれば、その指示・命令が嫌になるので、
自分から行動することがどんどんできなくなってしまいます。
だからね、
「どうしたらいいと思う?」と自分で考えらせたり
「そろそろ片付けをしようか」「何秒で片付けができるかな?」
という言い方をしてみてくださいね。
子どもが自分で考えて動き、成功体験を積み重ねていくことが望ましいのです。
私の子育て相談では「何回言っても子供が変わりません」
というセリフがよく出てきます。
これだけ毎日言えばわかるでしょって気持ちが見え隠れします。
しかし、残念なことに、子供は親が困るほど
実は、困っていないことが多いです。
そのため、何度でも同じことを繰り返します。
ここは、するべきことを具体的に伝えいきましょう。
子どもが自発的に行動しないとき、実は、子どもは具体的に何をしたらいいのか
よくわかっていないことがあります。
あるお母さんは、毎日子どもに「勉強をしなさい」「予習復習が大事よ」と言っていました。
しかし、なかなか子どもは行動に移しません。
その原因を考えてみると、実は何をしたらいいのかよくわかっていなかったのです。
そこで、子どもが嫌がらない穏やかな口調で「英語の前の日はこんな予習がいいかもね」と
やるべき内容を具体的に伝えてみたところ、子どもが毎日勉強するようになったそうです!
説教じみた言い方をすると、子どもは一気に逃げてしまいますので、
まさに「言い方」が大切ですよ。
【私メッセージ】
「お母さんは、お箸用意してほしいな」
【お願い口調】
「お願いだから、早く風呂に入ってほしいな」
【自分で考えさせる】
「ここのカバン、どうしたらいいと思う?」
【疑問形】
「ここのカバン、部屋に片付けられる?」
頭ごなしに言っても、その時だけに終わります。
そして、その手がつかえるのも思春期までです。
そこまでの期間限定の幻想なのです。
それまでに、急がないけれど
「おかあ~さん、言い方のレッスンしてね」
ってことですね~
大変だけど、このことは、子供以外のすべての人間関係でつかえます。
それでも子どもが動かないときは、ココロ貯金の残高が減っている可能性があります。
子どもが自発的に行動ができるということは、子どもの心が安定して
やる気と自信がある状態にあると言えます。
短期的に何かをするかということではなく、長期的な視点に立って
子どもに「プラスのふれあい」をしていく必要がありますよ。
思春期になると、幼いころと違って、ほめられることを嫌がりますが
そんなときは「目に見えたこと」を言葉で伝えることから始めてくださいね^^