毎日、たくさんの方への子育て相談をさせていただいております。
すると、お母さん特有の「怒り」傾向が感じられるんです。
1.子どもが自分とまったく違う場合
単純に子どもの取扱い方法に悩みます。
「自分が子どもの頃は、さっさと宿題をしてから遊んだ」という経験が
お母さんのベースにある場合は、わが子といえども、
まったく宿題の仕方に違いがあれば、それは違和感を感じます。
理解不能、「なんで????」と思います。
だから子どもにも「なんで、そんなことをするのー?」
といつも言ってしまいます。
そもそも人間は、同質のものを好む傾向にあります。
同質は、安心するのですね。
「声の高さ」とか、「話のスピード」だけでも、自分とまったく違う
ひとには、違和感をもち、そこから警戒心がうまれることもあります。
見知らぬ人の電話によるセールスは、直感的に異質感・違和感を覚えます。
それは、一日に大量の人に、同じ内容のセールストークをすることで、
声が単調になり、一般的な日常会話のトーンと違ってくるからです。
だから、「あやしい」→「即、断る」 になります。
2.自分の欠点とわが子の欠点がそっくりな場合
わが子の中に、自分の「見たくないもの」を見ることになります。
特に欠点・短所の場合は、「自分への腹立ち」と「わが子への腹立ち」が
重なり、結果的に2倍以上腹が立ちます。
そのため、周囲のひとには「なんでそんなに怒るの?」「怒るほどではない」
と言われることになります。
こう思うと、子どもは、自分に似ている場合も、似ていない場合も、
どっちも腹が立つわけですね。
どうりで、みんな怒るわけです。
私は、インナーチャイルドセラピーを行っています。
セラピーを受けた方には、
どんな時期に心が凍りつくほど傷ついたのか、
その時、どんな感情を感じていたのか、
なぜ、怒り・不安・あせりなどのネガティブ感情が多いのか
なぜ、同じことを繰りかえすのか
をお伝えしています。
すると、みなさん
「あーーーーーっ!そうなんですね」
「だから、腹が立つのですね」
と納得されるのです。
ちなみに、私は過去、何回も自分がこのセラピーを受けてきました。
お金を払って師匠にしてもらう時と、自分でする時もあります。
私は、
どんなに努力をしてもうまくいかない時
本当に困っている時
現状を変えたい時にしています。
このセラピーは、魔法ではありませんので、
「お願いごと」を叶えるものではありません。
でも、結果的に状況が変化することもよくあります。
だから、私は、日頃は運気アップヒーリングを自分や家族に行い、
本当に困ったときは、その大元を癒すインナーチャイルドセラピーを
行います。
子育て心理学講座マスター講座では、
そのインナーチャイルドセラピーも学べて、
ご自身でできるようになりますよ。
中学生のお子さんをお持ちのお母さんから
相談をいただきました。
・相談内容
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中学1年生の娘について困っています。
家に帰ると、学校での出来事について
不平、不満をよくこぼすします。
私は、娘にたいして
「みんながんばっているよ」
「そんなことを言ってどうするの」
と励ましているのですが、
それでいいのでしょうか。
「学校に行きたくない」と言うことが
よくあり、今後を心配しています。
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お子さんがお母さんに
不平、不満を言える子でよかったと思います。
もちろん、学校での
出来事について、全く不平、不満を感じていない
のであれば、それに越したことがありません。
しかし、不平、不満を感じている場合は
そのことを吐き出さずに抱えたままになると、
子どものメンタルヘルスは悪くなるばかりです。
家庭は、安心して弱音を吐ける場所である必要があります。
学校は、親が思っている以上に忙しく
常に周りに合わせながら行動するため
ストレスにもなるんですよ。
子ども同士は、辛辣なことを
ストレートに言いあうこともよくあり
そんなことにも子どもの心は傷つきます。
子どもが不平、不満を言うときは
全面的に子どもの味方になって
話を聞いてあげてください。
たとえ、子どもに落ち度があっても
「あなたが悪い」というのは禁物です。
子どもがグチをお母さんに話すのは
お母さんに解決してほしいと思って
話すのではありません。
ぐしゃぐしゃになった気持ちを
受け止めてほしくて話すのです。
アドバイスをすることなく
ただひたすらに聞いてあげてください。
子どもを育てていると、自分の欠点・短所と向き合うハメになります。
たとえば、子どもがサッサと朝の用意をしないとします。
母「早くしなさいよ」
子「ふん」(返事だけ)
母「早くしないと遅れるよ」
子「ふん」(ちっとも動かず)
母「早くしないとみんなに迷惑がかかるよ」(自分以外の人の力を借りる)
子「わかってる」(口だけ)
母「いい加減にしなさい!!そんな遅い子は、みんなに嫌われてしまいなさい!」
子「・・・・」(泣きべそもしくは反発)
これって、非常に多いパターンです。
ママだって、1回言っただけでサッサと子どもが動けば、
怒鳴ることはしませんよね。
でも、何回言っても子どもがサッサと行動しないから、
最終的に大きなカミナリを落とすことになります。
じつは、こんな時、子どもは案外困っていません。
困っているのは、ママなんです。
子どもは、「今」に生きていて、
「今」がよければそれでいいと思っています。
「今」楽しいことがあるから、用意をしていないというのが本音。
一方、大人は先の見通しがつくので、
今これをしていないと時間が間に合わないとわかります。
じゃあ、いったいどうしたらいいのでしょうか?
方法は2つあります。
1つは、短期的なこと。
「今、何をする時だったかな?」とその都度子どもに聞いてみます。
気づかせ作戦です。
なんでも「早くしなさい」という指示命令だけだと、
いつまでたっても指示待ち人間になります。
もちろんそこで怒鳴ると、ママが怖いのでサッサと動くかもしれませんが、
それはその時だけなんです。
そして、いつも怒鳴っていないと
子どもが動かないことになり、悪循環になります。
一方、そこで、ママが急に何も言わなくなると、ほぼ確実に子どもは
何もしないことになり、またママが怒鳴ることになります。
だから、いきなりほったらかしにするのではなく、
スモールステップでデキルようにしたいところですね。
さらにね、子どもが出来た時には「やるね~」「出来たね」と声をかけます。
実際には、ダラダラした結果として出来た場合でも
「やるね~」「出来たね」と言います。
そのママのひと言が、つぎへのエネルギー源になります。
あと1つは、長期的。
きっちりとココロ貯金を貯めていきましょう。
人は、承認されないと前に進めない生き物です。
承認は、車で言うとガソリンです。
ママが、単に言い方を変えただけで子どもは、そんなに変わりません。
でも、自分に自信がある子に育ておくと、
想定外に出来ることが増えてきます。
この方法で子どもが変わる場合は、
コテサキではないので、子どもの安定が持続します。