毎日、子どもが
「ママのバカ!」
「ママ大キライ!」
と連発するとしたら・・・
あなたの気持ちはどうなるでしょうか?
・子どもに腹が立つ
・かわいいと思えない
・子育てに自信をなくす
・ココロが折れる
これは普通のことです。
子どもを愛情いっぱいに育てたいと思っても、
毎日この状態ではいくらママでも腹がたつでしょう。
子どもをかわいいと思えないでしょう。
あまりにも子育てに疲れ過ぎると、
子どもにやさしい言葉がけができないようになり、
子どもをかわいいと感じられなくなります。
人は「自分」というコップの水が満タンになると、
他の人におすそわけができるようになっています。
自分がストレスフルな状態では、
子どもにやさしい言葉をかけたり、ゆっくりと
時間を共有して遊ぶことはできません。
でも、そんな自分を責めないでください。あなたが悪いわけじゃないのです。
子育てという壮大な事業に取り組んでいるのですから、
思ったように進まないことがあるのが普通です。
犬もしっぽを振る犬はかわいいけれど、
かみつく勢いでほえる犬は避けたいですよね。
それと同じです。
抱っこや添い寝、じっくりと話を聴くなどの
プラスのふれあい(ストローク)をする時には
子どものことをかわいいと思ってするのが一番いいのですが
「とてもそんな気持ちにはなれない・・・」
と感じるのであれば・・・
心はあえて変えず、ママの「言葉」と「行動」だけ変えていきます。
心を変えるまで待ち続けて、その間に子どもが成長するよりは
ずっといいのです。
5年10年たっても心が変わる保障はない。
まずは、心を込めなくてもいいので「あなたはママの大事な子!」と
言ってみましょう。
「足が疲れた」といったら、そっとさすってあげましょう。
心を込めなくてもいいので、言葉と行動だけ変えていきます。
そんなことをくり返している間に、まずは子どもの表情が変化してきます。
そのうち、心が落ち着いてきます。
すると少しずつ、ママは子どもをかわいいと感じることができるでしょう。
言葉と行動が変わっていくと、そのうち心がついてきます。
以前、元オリンピック選手の岩崎恭子さんの取材を終えた編集者さん、
ライターさんからお話を伺ったことがあります。
恭子さんのお母さんは、恭子さんの記録が悪くでも何も
おっしゃらなかったそうです。
「もっとがんばりなさい」
「だから、言ったじゃない」
って駄目だしをしないわけですね。
子どもはお母さんからガミガミ・クドクド・ネチネチと言われると
ココロ貯金が目減りするのです。
おそらく恭子さんのお母さんは、ココロ貯金の目減りをさせない方だった
とお察ししました。
やっぱりココロ貯金って大事ですね。
恭子さんは、もともと素質がある方だとは思いますが、お母さんに
ダメ出しをされていないので、不安感や怒りの感情が少なく、
水泳で最高の自分を出すことができたのでしょう。
基本的には、小6までの間に、子どもの話を聴くことができる親になる
必要があります。
「うんうん」
「へー」
「ほー」
「なるほどね」
「それで?」
と「あいづち」と「うなずき」をしながら真剣に話を聴きます。
【子どもが話す量:親が話す量=8:2】というところです。
よほどのことでなければ、子どもの話を肯定的に聴くといいのです。
子どもは、自分の話を肯定的に聴いてもらうと・・・・自分の存在に
自信をもちます。
それは、確実にやる気のおおもとになります。
そして、小6までに親が子どもの話をよく聴いていると・・・・
中学校に入ってからも、子どもは親の話を聴くようになります。
逆に親が言いたいことだけ言っていると、中学生になったら、
子どもも自分の言いたいことだけ言うようになります。
大事な受験の話や、大きなトラブルについても何も話をしなくなったり、
反発だけするようになります。
「子どもの話を聴く」は、小6までの親の必須課題です。
子どもに「~しなさい」と指示命令が多くなると、
子どもは「指示がある」⇒だから「行動する」というパターンに陥ります。
ということは、指示・命令がないときは、ちっとも行動しなくなって
しまいます。
そんな時は、「どうしたらいいと思う?」って聞いてあげてくださいね。
でもね、ほとんどの子どもは「どうしたらいいと思う?」と
言われたら・・・・・
「わからない」と言います。
それは、自分の頭で考える習慣が少ないのかもしれません。
子どもは、一気に自分の考えを言えるようにはなりませんが、
少しずつ子育てに取り入れてみてくださいね。
2~3か月でだんだん言えるようになります。
子育ての最終ゴールは、子どもの自立です。
金メダルと取らないと親が自分を認めてくれないとしたら、
子どもはどうなるでしょうか?
子どもは、親に褒められたと思うので、一生懸命に練習をするでしょう。
でも、力及ばず、メダルを取れない場合は、親に認められないとも
言えますよね。
それでは、メダルひとつで自分の価値が大きく左右されることになります。
そんなに落差があったら・・・子どもは緊張して、自分の能力を発揮
することが出来ません。
つまり、メダルをとっても取らなくても、自分は親から愛されている、
認められているという思いが前提にある子どもは本当の意味で強いんですね。
子育て電話相談では、お子さんとママにあわせた具体的な対応を
お伝えしています。
具体的とは、具体的なココロ貯金の貯め方です。
なんでもガンバレではなく、
「これ以上は、今は無理ですから、焦点をママに絞りましょう。」
「ママのペースで一日1回抱っこすることはいかがでしょう。」
という感じです。
驚くことに、家庭で心が安定した子どもは、幼稚園や学校でも適応
していきます。
「いじめられないためには?」
「人にやさしくできるためには?」
と細かくやっても、あまり子どもに変化がありません。
子どもの心が落ち着くと、家でも外でも安定するわけですね。
とっても、シンプルです。
私の書籍やブログでは、おやんちゃ系の子どもの対応をよく書いてあります。
元気いっぱいで、嫌なことは嫌とはっきりと自己主張する子どもに
ついてです。
一方、まったく逆に、おとなしすぎて心配ですというお母さんも
いらっしゃいます。
おやんちゃな子どもに比べると目立たないのですが、お母さんにしたら、
これも心配の種なのですよね。
「この先、友達関係は大丈夫だろうか?」
「いじめられることはないだろうか?」
と悩みは尽きないのです。
メルマガでも、そのあたりに触れていきたいと思います。
私の子育て相談でも、すでに何人ものお子さんが、自分の言いたいことを
言えるようになっています。
これは、高邁な理想論ではなく、実際に電話相談を受けられたお母さんと
お子さんがいい変化を出した現実が裏付けにあります。
今日の内容は、仕組み子育て術のキモの部分です。
私は怒らず子どものやる気を引き出す専門家ではありますが
子どもを変えようと思っていません。
?????ですよね。
冷たいようですが
たとえ親子であっても、お母さんは
自分の「行動」しかコントロールすることはできません。
(思考も感情もコントロールしにくいです)
だから、子どもへの「ココロ貯金」をするときも子どもを変えてやろうと
思わずにただ、自分がコントロールできる部分を変えていきます。
・スポンジにしみこむように話を聞く
・全面的に味方になって聞く
これをやっていきます。
すると、結果的に子どものココロ貯金が貯まっていき
その後、子どもの心が確実に安定してきます。
子どもの心が確実に安定すれば・・・子ども本来がもっている
やる気も自信もどんどん出てくるわけです。
だから母の心のつぶやきは・・・
「私ができることは何があるだろうか」です。
たとえば、子どもがティッシュをポケットに入れたまま
洗濯に出すとしましょう。
子どもはいくらお母さんに怒られても
正直言って、「お困り感」がありません。
母と子どもに温度差があります。
そんな時のつぶやきも・・・
「私ができることは何があるだろうか」です。
ということで
私は、洗濯機に貼り紙をしていました。
(息子が小学生の時)
「ティッシュを出すこと」と。
※用件を短く書くこと
すると、さすがにティッシュ事件は激減しました!
興味深いことに、その貼り紙を見た息子の友達は
「ボクは、大丈夫だったかな?」
って心配になったとのこと。
だれでもわかりやすい方法がいいのです。
そして、怒るよりも気付かせた方が早いのです。
怒らず、何度でも、やっていきましょう。
やがては「習慣」になります。
そんな仕組みを子育てに取り入れる方法を
仕組み子育て術 といいます。