子どものやる気を引き出すためには、子どもをほめたり認めたりして
ココロ貯金を貯めることが最優先です。
このことがわかると多くのお母さんは、ご自身のココロ貯金の残高は
いかがなものなのかと考え始めると思います。
「私は両親からほめられたことがない、
ガミガミ・クドクドと言われ続けてきたから、
自分に自信がもてない。すぐに子どもを怒ってしまいます・・・」
と自分自身がされた子育てを振り返ることでしょう。
また、子育てはわが子を育てると同時に、自分の欠点・短所と向き合う作業ですから
つまるところ「子どもではなく私の課題だ」と確信にふれた気づきが生まれます。
子どもは未完成な存在で、日々失敗や間違いをしながら成長していきます。
子どもを産むまでは、自分の努力しだいで決まる成功経験を積んできたお母さんも
失敗や間違いが多い子どもと過ごす時間が長くなると、
しだいに自分自身も自信がもちにくい精神状態になりやすくなるんです。
さらに、多くのお母さんは、子どもを一人か二人しか育てておらず
男女の違いも含めると、慣れたという実感がもてないまま子育てをしていると言えます。
そのため、いつまでたっても子育てに自信がもてないと感じてしまいます。
逆に、現在進行形の子育てについて「私の子育ては大成功だ!」
と思う方がいたとしても、それはそれで疑問が残ります。
子育ては、短時間で結果や成果がわかるものではないからです。
結果が見えないことに、毎日膨大なエネルギーを費やすのが子育てです。
そのため、子育て中のお母さんは、一般的に自己肯定感が低くなりやすいと思われます。
お母さんのココロ貯金がいっぱいになれば、自然と子どもに愛情を伝えやすくなるので
ますはお母さんの自己肯定感を高めてくださいね。
子どものココロ貯金は、ほめて認めることで貯まります。
一方、大人は人からほめられることが少なく、子育てをやって当たり前と思われます。
では、どうやったらお母さんの自己肯定感が高まるのでしょうか?
この世の中に欠点・短所がない人は一人もいません。
どれほど偉いと思われる人にも必ず欠点・短所があります。
そのため、「欠点・短所がなくなったら、自分は百点満点になるのに・・・」
と思っていたら、一生百点満点にはならないのです。
だからね、どうか欠点・短所があるそのままの自分に百点満点をあげてください!
「自分を変えられない」と思う発想は、いまの自分を否定していることがら始まります。
まずはここで一度、「いまのままの自分でOK」「欠点・短所があって当たり前」
と思えると、自己肯定感が高まり、やる気と自信がわいてきます。
そうやって自分の心を安定させながら、
子どもにどんどんココロ貯金を貯めてあげてくださいね。
そのほうが無理なく、自然と子どものココロ貯金が貯められます。
ちょっと図々しい発想のようですが、
その思考回路は、子どもの欠点・短所を見るときにも通じます。
大人同士の付き合いであれば、怒らずに理性的に対応できても
子どもは、お母さんの理性をはぎ取る勢いで反抗しますから、
お母さん自身の心が不安定な場合は、心の軸は二倍、三倍の力で
揺さぶられることになるんです。
子育ては、自分育てと言いますが、子どもがその重要さを身をもって教えてくれるわけです。
欠点・短所があっても自分を認め、子どもだけでなく、すべての人の
やる気と自信を引き出す方法、そのすべてを子どもが身に付けさせてくれます。
そうやって、試行錯誤で子育てをしているあいだに、人間としての器も大きくなっていくのです。
私が先生時代、一日10人ほど保護者向けに個人懇談をした時に思ったこと。
「先生、ウチの子は、元気が余りすぎて困ります・・・・・」
「先生、ウチの子は、おとなしすぎて困ります・・・・・」
子どもって、「中」がない扇風機みたいです。
「強」にすると、あたり一面紙類が飛び散って困ります。
「弱」にすると、風が届かず頼りない。 90%の子どもが、「強」か「弱」になるみたい。
残り10%って、激戦区よね。 子どものココロに「中」はないのです。
クライアントさんとお話ししながら明確になったことです。
子どもの心が扇風機だとしたら・・・・
「強」のお子さんは、エネルギッシュです 。
自分の意見もバンバン言うし、反抗もバッチリできる。
自分の要求もハンパなくしてくれるので、親は目がまわります。
わかりやすく言うと・・・ 親が子どもに振り回される型です。
このタイプは、イヤなことがイヤと言えてしまうので、
集団ではよいのですが家庭の中では、ふりまわされるんです。
扇風機も「強」だと、近くの紙も吹っ飛んで~辺り一面、大騒ぎなんて感じ。
でも、扇風機の機能としては涼しい。
かたや、「弱」タイプのお子さん、紙も飛びませんし、周囲は落ち着きます。
安心してつけておけれるけれど・・・やっぱり風が弱いので物足りません。
親は、もっと自分の言いたいことを言ってほしい、
イヤはイヤと言える子になってほしいと心配します。
はい! このコドモ扇風機は 「強」と「弱」の2パターンしかないようです。
ちょうどいい加減の「中」があればいいのですが、どちらかのようですよ。
微妙な目盛りがほしいくらいですが、そこがないんだよね。
扇風機にも「涼しいね~」と「ココロ貯金」を貯めていくと
「中」ができるだろうか・・・不明です(汗)
子どもは、ネコちゃんに似ています。 ネコは、暖かいところが大好きです。
本能的に暖かい場所を探して、そこに居座ります。
子どもはね、自分の心をあたためてくれる人のところに居座ります。
自分の心をあたためてくれるというのは、
自分の話を否定しないで聴いてくれたり、体に触れてくれたりすることです。
それは何をしても許してくれる人が好きなのではありません。
ユルいだけではダメなんです。 きちんと自分の存在を承認してくれる人が好きなんです。
結構本質をついています。
「子どもを変えたい」「子どもに変わってほしい」
というお母さんのお気持ちも分かりますが
そこはグっとこらえて「今できる一番いいと思うこと」をやります。
そうすると、子どもは必ずいい方向に変わっていきます。
親の手立てが変われば、必然的に子どもは変化します。
むしろ、変化しない方が難しいのです。 子育ての基本はとってもシンプルです。