【感覚過敏】子ども…
子どもが登校を渋る時、親がやること③
こんにちは、東ちひろです。
今日は、子どもが登校を渋る時、親がやることの③感覚過敏です。
この感覚過敏の感覚とは、視覚、味覚、聴覚、臭覚、触覚のことで、その五感が敏感&鈍感なお子さんのことです。
感覚過敏、感覚鈍磨は、まわりからわかりにくく、努力や我慢が足りないと誤解されやすいです。
子ども自身も小さい時から感覚過敏のため、自分としてはそれが当たり前と感じたり、何が原因で不快を感じるのかよくわからないことがあります。
感覚過敏の真逆を感覚鈍磨(どんま)といいます。
ひとりの子どもの中で感覚過敏と感覚鈍磨の両方を合わせもっている場合があります。
たとえば、皮膚感覚は敏感でタートルネックが着られない(感覚過敏)、一方夏暑くでも長袖を着ている感じです。身体の部位によって感覚過敏と感覚鈍磨が共存しています。
◆この感覚過敏は、育て方が悪いからなるものではありません。
しかし、子どもの情緒が安定してくると感覚過敏が目立たなくなることが多いです。
たとえば、白いご飯、白いうどんしか食べられないお子さんが、ココロ貯金がたまるとご飯やうどん以外のおかずが食べられるようになるケースが多々あります。
つまり、親ができることがいくらでもあるということです。
<聴覚>
・大きな音に聞こえる、カラオケボックスで音量を最大にしている時みたい。
・エアコンの音、時計の秒針、換気扇の音などの生活音がとても気になる
<聴覚過敏の工夫>
・苦手な音から離れる
・耳栓、イヤーマフを使う
・(行事など)大きな音(かけっこスタート時のピストル音)がある場合は、あらかじめ説明する、もしくは離れた場所で過ごす
<視覚>
・光がまぶしい
・小さいものが群れている絵が苦手
・テレビやパソコンから目をそらす
<視覚過敏の工夫>
・蛍光灯を明るすぎないようにする
・極力人混みを避ける
<触覚>
・気にいった服ばかり着る(緩い服が多い)
・粘土、ボディーペイントができない
・靴下、帽子、タートルネックを嫌がる
・髪をとく、歯磨き、爪切りなど「人にされること」を嫌がる
・握手が苦手
・注射が苦手
・けがをしても気がつかない
・季節にあわない服を着る
<触覚過敏の工夫>
・タグを縫い目から取る
・靴下は裏返してはく
・着心地がいい服はまとめ買いする
・シャワーが刺さるように感じる
・注射の目的を説明する
・転んだ時はけがをしていないか確かめる
<嗅覚>
・苦手はにおいがある
・人が気がつかないようなにおいに気がつく
・何でもにおいをかぐ
<臭覚過敏の工夫>
・マスクをする
・苦手なにおいに近づかない
・好きな香りを持っていく
<味覚>
・食べられるものが少ない(ご飯、うどんなど味がしないものが多い)
・特定のものしか食べられない
・化粧品売り場、動物園など苦手なにおいの場所には入らない
・同じ味を好む
<味覚過敏の工夫>
・食べられる食材を食べる
・給食の代わりにお弁当を持っていく
・無理に食べさせない
◆感覚過敏は、本人も親も気がつかないことは多いです。
その分、感覚過敏がきっかけで不登校になることもあり得ます。
もしも、お子さんが感覚過敏かもしれないと思われたら、わがままではないこと、そして、極力苦手な刺激を避けることを子どもと一緒に考えたいです。
また、学校で配慮をしてもらうためには、一度小児神経専門医の門を叩くとよいです。
そして、「●●病院の▲▲ドクターに言われました」と言うことで学校側の理解と配慮をお願いします。
◆この感覚過敏は、生まれもったものです。
ですが、子育て心理学講座を受けている間にどんどん感覚過敏が緩和するケースは多いです。
たとえば、小さい頃から白いご飯と白いうどんしか食べられない子どもが、ママが講座を受けることで、おかずを食べられるようになっています。
このお子さんは給食が食べられずに、毎日お弁当を持って行っていました。
外食がまったくできないので、外出するときはいつもおにぎりを持参していたそうです。
でも、今では「ご飯+おかず」を食べられるようになりました。
そうなると子どもも楽ですし、親も助かります。
そのほか、東の子育て電話相談では、靴下が履けないお子さんがいました。
親御さんもそれはわかっているのですが、学校の先生から「靴下を履かせてください」と連絡があり困られました。
そんな時のママに東がお伝えした方法は・・・
① 靴下を裏返して履く
② 女の子は、柄物の靴下は避ける(裏返すと模様のための毛束が出る)
③ 気にいった靴下があった時はまとめ買いをする。
④ 履くことができない靴下は下の子にまわす
⑤ ココロ貯金を貯めて情緒を安定させる
このママは、子どもをきちんと育てたいという気持ちから、何事も厳しいところがありました。
そこで、このママは子どもへの厳しさを緩和させました。
たとえば、子どもの話をよく聴く、一緒に遊ぶ、子どもが欲しいというものを買う
「子どもがほしがるものを買う」と言うとそれでいいのか?と思われるかもしれませんが、子どもの情緒が安定していれば、びっくりするくらいの量の物をほしがることはありません。
子どもは情緒が不安定になり、心の中に不足感が多い時ほど、その不足感を埋めようと物をほしがることがあります。
つまり、子どもの情緒が安定していれば驚くほどの量の物を欲しがることはおきません。
感覚過敏のお子さんも親御さんの対応次第でいくらでも快方に向かいます。