「お母さんなんて大…
もしも、わが子にこんなひと言を言われたらどう対応しますか?
「お母さんなんて大キライ!!」
子どもはね、結構簡単に「お母さん嫌い」発言をします。
これほど大事にわが子を育てているのにね・・・
そんな時、お母さんが抱く感情はそれぞれです。
おもいっきり腹が立つ!むしろ心が折れる。
むなしくなる。悲しくなる。
どれを思ってもいいんですよ。
お母さんは、神様でもマリア様でも仏様でもありません。
ネガティブワードを投げつけられると、心が自然にネガティブに反応します。
じゃあ、どうして子どもは「お母さん嫌い」なんていうのでしょうか?
それはね、本当に心からお母さんが大キライなわけではないんです。
ただね、何らかの不満をもっている可能性は高い。
それを上手に表現できないんです。
たとえば、「お母さん嫌い」発言の背後にある気持ちは・・・
「弟ばっかり優しくしないで~」
「ホントはピアノの練習がしたくない!」
と何らかの不平不満があるんです。
それをね、上手に言葉で表現できないのです。
たとえば、
「弟ばっかり優しくしないで~」と言えずに、
「お母さん大キライ」「お母さんのバカ」なんて言ってしまいます。
それは、心からお母さんを嫌いになっているわけではありません。
「私の気持ちをうまくわかってよ~、お願い」
ということを「お母さん嫌い」と自動変換しているわけね。
子どもは小さいほど、語彙が少ないです。
だから、自分が知っている言葉の中で、表現しようとするんです。
これがお母さんへの誤解の元。
大丈夫、子どもはみんなお母さんが大好きなんです。
でね、親も生身の人間。
あまりにも「お母さん嫌い発言」が多いと、イラつきます。心が折れます。
そんな時にはね、子育て心理学でお伝えしている「アイメッセージ」がいいですよ。
「お母さんは、嫌いと言われると悲しい」(iДi)
と「ママは・・・」を主語にすると、本当にあなたが思っていることがまっすぐに伝わりますよ。
子どもがお母さんの言うことを聞かない時、
「わがまま言うなら、お誕生日にゲームは買わないよ」と言うことはありませんか?
子どもが楽しみにしているものを取り上げることで、
強制的にお母さんの言うことを聞かせようとするやり方です。
まあ、子どもも小さい時であれば、「お母さんが●●と言ったから・・・・」
と親の言うことを聞くこともあります。
でも、それは「期間限定」のやり方で、いずれは効かなくなります。
ということは、基本的にお母さんは、日頃から子どものココロ貯金を貯めて、
「言えばわかる子」に育てておきたいところです。
「どう言ったら子どもが親の言うことを聞くか?」ではありません。
子どもの心が安定して、親子関係が良好であれば、そんなに子どもは荒れはしません。
ちょっと言っただけで、「ああ、そうだった・・・」と素直な子どもに変わります。
子どもの洋服の好みについては、残念ながら親の力で変えることはできないのです。
なんとかしたいと思うよりは、なんともならないと思っておいたほうが賢明です。
たとえ親子であっても、一人ひとりの個性はみんな違う
ということを知っておく必要があるんです。
詩人の金子みすゞさんは、『わたしと小鳥とすずと』という詩のなかで
「みんなちがって、みんないい」と言いました。
頭では「それは、そうだ」とわかっていても、我が子が自分の好みと
まったく違うものをほしがったときに「みんなちがって、みんないい」と心から言えるでしょうか?
そこが母親の本音と建て前の違いです・・・
どうしても子どもの服装が気になる場合は、まずは二週間、子どものココロ貯金を
貯めることに全力を注いでくださいね。「ダメなものはダメ」とバッサリと言うことも
できますが、強く言うだけだと親子関係が悪化します。
そのかわりに
「あれ?それでいいの?」
「直したほうがよくない?」など
「制服違反をしていることにお母さんは気がついているよ」
「おかしいよね」ということだけは、きちんと伝えておきましょう!
「直さないと学校には行かせない」と言っても、さらに反発する可能性があります。
いくら言っても状況が変わらないのであれが、急がば回れです。
制服以外のことで、子どもをほめたり、認めてあげてください^^
「何もほめることがないわ」というときほど、目に見えたことや
ちょっとした変化をどんどん言葉にするといいですよ。
OK会話例
お母さん「あれ、ちょっとスカート短くない?」
(本当は前から短いと気付いていても、いま気づいたふりをする)
子ども「え~、みんなこんなふうだよ」
お母さん「ちょっと丈を直してあげようか」
(子どもを強制的に変えるのではなく、仲間気分でかかわっていく)
子ども「うるさいな」(嫌がる)
お母さん「せめて、このくらいはどう?」
(子どもがウエストを追って短くしたら、直してあげる。怒ることなく手をかける)
子ども「もう、やめてよ~」
(嫌がっていても受け入れている)
お母さん「気をつけていってらっしゃい!」(愛情が伝わる見送りをする)
NG会話例
お母さん「あんた、そのスカート何よ」
子ども「うるさいな~」
おかあさん「うるさいじゃないでしょう」
子ども「それがうざいんだよ」
お母さん「学校の決まりを守りなさい」(正論だが子どもの気持ちには響かない)
子ども「もう、あっち行ってよ~」
お母さん「あなたそんなことをしているから成績も下がるのよ。生活態度から直しなさい」
(日頃から気になっていることまで一気に持ち出す)
子ども「うざい、死ね!」(本当のことだけに、怒りが爆発する)
お母さん「お母さんに向かって死ねとは何よ!?謝りなさい!」
(権力争いに突入する)
子ども「死ね!」(言い放って出ていく)
お母さん「・・・」(怒りと無力感でいっぱいになる)